相州の、ほぼ週刊、1:1250 Scale 艦船模型ブログ

1:1250スケールの艦船模型コレクションをご紹介。実在艦から未成艦、架空艦まで、系統的な紹介を目指します。

新着モデルのご紹介:現用艦船シリーズの充実へ「英海軍ミサイルフリゲート艦:リアンダー級」

ちょっと本業が忙しくなってきました。しばらくは続きそうです。

で、せっかくの3連休なので(ちょっと仕事もせねばなりませんが)、模型製作の方に少し軸足を置きたいなあ、などと考えています(ほかにもやりたいことがあるし:撮り溜めた映画を見たり。ドラマを見たり・・・)というわけで、今回は簡単にこれからの展開を暗示するような新着モデルのご紹介をサクッと。

 

本稿ではこのところ現用艦船のご紹介を続けてきていますが、実のところ筆者のコレクションではこのエリアは手薄で、コレクションを拡充しながらのご紹介になっています。

少しおさらいも兼ねて、ご紹介しておくと、これまで米海軍については以下の回でご紹介しています。

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米海軍のライバルである(あった、と今となっては言うべきか?)ロシア海軍については以下の回で。

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そして発展著しい新興の中国海軍については以下の回でご紹介してきました。

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上掲のように、それぞれご紹介してきましたが、大所としては英海軍(ロイヤル。ネイビー)を積み残している状況でした。(あと、これらはほとんど水上戦闘艦で、「空母」「潜水艦」についてはほとんど手付かずです。「きり」がないのと、モデルが大きい(空母:主には収納場所という大変個人的な、しかし重要な視点です)、あるいはこのスケールでは小さくて差異が分かりにくい(潜水艦)などの理由で、どうもこれらの領域に対するコレクションへの心理的熱量が上がらないというのが、筆者の比較的正直な気持ちです)

英海軍については、下記の回でようやくミサイル駆逐艦についてご紹介できたのですが、ミサイルフリゲート艦については、実は手元に全くモデルがなく、これからのスタートであることに筆者もようやく気がついた、というような状況だったのです。(そもそも本稿を開始した理由の一つが本稿を書き続けることでモデルの整理もしてゆこう、と言うことでもありましたので、ある意味、狙い通り、ではあるのですが)

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というような背景で、この「エアポケット状態」であることがわかった「英海軍のミサイルフリゲート艦」の体系的なコレクションの「口火役」として、ようやく1隻、手元に届いたので、今回はそちらをご紹介します。

「12i級:リアンダー級」フリゲート艦(就役期間:1963-1993年:同型艦30隻?:原型のまま5隻、バッチ1改修8隻、バッチ2A改修4隻、バッチ2B改修3隻、幅広船体バッチ3改修5隻、幅広船体未改修5隻

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(「12i級:リアンダー級」フリゲート艦の概観:95mm in 1:1250 by Albatros :後述するように、艦首の連装主砲塔を対潜ミサイル発射機(主砲塔の位置にあるドーム内に収容されています)に換装していますので、このモデルはバッチ1改修型のものだと思われます。Albatros社標準の細部の再現性に優れた仕上がりになっています)
第二次世界大戦以降、英海軍のフリゲート艦は船団護衛に任務の主軸を置いてきていました。しかし経済的な背景からも英海軍のフリゲート艦についても艦隊護衛にも対応できるよう高速性と汎用性が求められ始めます。

同級はこれらの要求に応じるべく設計された「12級」フリゲート艦シリーズに、さらに艦隊護衛への適性を高めるためにミサイル装備と対潜哨戒ヘリ搭載能力を付加した形式として建造されました。

2500トン強の船体を持ち30ノットの速力を発揮できる汎用性の高いフリゲート艦です。

45口径11.4cm連装速射砲1基と40mm機関砲2基を装備し、これにシーキャット短対空ミサイルを加えて対空火力を充実させていました。

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対潜兵装としては約1キロの射程を持つ対潜迫撃砲「リンボー」を主要兵器として搭載し、加えてより長距離の対潜戦闘については対潜魚雷を搭載した中型哨戒ヘリの搭載で対応しました。

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多くのヴァリエーション

同級は建造年次により搭載兵装が見直され多くの近代化改修形式が存在します(筆者の大好きな多くの枝葉を持っている、ということです)。

それぞれバッチ1、バッチ2、バッチ3と呼称されています。

バッチ1改修(8隻):11.4cm連装速射砲をアイカラ対潜ミサイルに換装し、機関砲口径を原型が搭載した40mmから20mmにあらためています。さらにシーキャット短対空ミサイル発射機を2基に増強したタイプです。(上掲のモデルはこのタイプです)

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(「12i級:リアンダー級」フリゲート艦の主要兵装:(左上)アイカラ対潜ミサイルの単装発射機を収容したドーム型の覆い (右上)単装機関砲(まだ40mmのままかも?) (左下)シーキャット短対空ミサイルの4連装発射機2基がヘリ格納庫の上に節されています (右下)リンボー対潜迫撃砲:この砲は前装式でしたので装填時には90度まで砲身を倒し砲口から次発を自動装填する仕組みでした)

バッチ2A改修(4隻):原型艦の装備から11.4cm連装速射砲を撤去しエグゾセ対艦ミサイル発射筒4基に換装し対艦戦闘力を強化したタイプです。機関砲口径を原型が搭載した40mmから20mmにあらためています。対潜迫撃砲「リンボー」を三連装短魚雷発射管2基に換装しています。シーキャット短対空ミサイル発射機は2基装備していました。後に曳航式ソナーを備え、バッチ2TAと呼ばれました。

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バッチ2B改修(3隻):バッチ2Aにシーキャット短対空ミサイル発射機をさらに1基追加したタイプです。

幅広船体型原型(未改修:5隻):原型の基本設計をもとに船体にやや余裕を持たせた幅広の船体設計が採用されたものです。兵装は原型に順じ、連装速射砲塔1基、20mm機関砲2基(ここは少し違います)、シーキャット短対空ミサイル発射機1基、リンボー対潜迫撃砲1基を主要兵装として、対潜哨戒ヘリ1機を搭載しています。

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(写真は現在調達中の「12i級:リアンダー級」フリゲート艦幅広船体型のモデル(実はインド海軍でライセンス生産されたもの)by Master of Military in Shapeways:こちらのモデルをベースに少し手を入れようかと)

幅広船体型バッチ3改修(5隻):幅広船体型原型の兵装から11.4cm連装速射砲を撤去しエグゾセ対艦ミサイル発射筒4基に換装し対艦戦闘力を強化し、あわせてそれまで標準装備としていたシーキャット短対空ミサイルをシーウルフ短対空ミサイルに改めています。この対空ミサイルの換装に伴い、レーダーシステムが一新されました。

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対潜迫撃砲「リンボー」は三連装魚雷発射管2基に換装されました。

 

多くの輸出艦

同級の高い汎用性への評価と、装備しやすい艦型の大きさから、4カ国の海軍がイギリスへの発注、あるいは自国でのライセンス生産で同級の準同型艦を取得しています(インド、オランダ、チリ、オーストラリア)。英海軍に在籍した艦も、中古艦としてが複数国に譲渡・売却されています(インド、パキスタンエクアドルニュージーランド、チリ)。

 

同級に関しては、どこまでヴァリエーションを模型で網羅できるか、これはかなり時間を要しそうですね(もちろんお金もかかりますねえ。困った)

 

「ロイヤル・ネイヴィーのミサイルフリゲート艦」の系譜的なコレクションの開始へ

ともあれこうして、筆者の「ロイヤル・ネイヴィーのミサイルフリゲート艦」への意識づけが始まりましたが、少し同海軍のミサイルフリゲートの体系的なお話をしておくと、同級の前級として「12M級:ロスシー級」があります。同級からミサイル兵装の搭載が始まったと考えて良さそうかと(そうすると「12級:ホイットビィ級」が漏れてしまうけど、いいんだろうか?)。

「12M級:ロスシー級」フリゲート(就役期間:1960−1988年:同型艦14隻)

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(写真は現在調達中の「12M級:ロスシー級」フリゲート艦のモデル by Master of Military in Shapeways)

さらに「12i級:リアンダー級」の後には「21級」「22級」「23級」と系譜は続いてゆきます。

「21級」フリゲート(就役期間:1974−1994年:同型艦8隻)

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(写真は現在調達中の「21級」フリゲート艦のモデル by Delphin)

「22級」フリゲート(就役期間:1975−1988年:同型艦14隻)

(上の写真は現在調達中の「22級」フリゲート艦バッチIIのモデル:下の写真は 「22級」フリゲート艦バッチIIIのモデル いずれもEbayで落札済みですが、製作者がよく分かりません)f:id:fw688i:20230916175535p:image

「23級」フリゲート(就役期間:1990−現役:同型艦16隻)

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(写真は現在調達中の「23級」フリゲート艦のモデル by Amature Wargame Figures in Shapeways)

これらの艦級については、それぞれの写真に記載のように模型の入手に関する模索が始まっています。どこかそう遠くない時期にご紹介できればいいなあ。上掲の「22級」などは、またまたバッチにどこまで踏み込むか、これまた考えねばなりません。

 

と言うことで、今回はサクッとこのあたりで、切り上げて、模型の塗装などの作業にかかることにします。

次回は、今回投稿の冒頭で記述した「筆者の手付かず領域」の一つである現用潜水艦について、少しお話ができれば、などと考えています。

もし、「こんな企画できるか?」のようなアイディアがあれば、是非、お知らせください。

 

模型に関するご質問等は、いつでも大歓迎です。

特に「if艦」のアイディアなど、大歓迎です。作れるかどうかは保証しませんが。併せて「if艦」については、皆さんのストーリー案などお聞かせいただくと、もしかすると関連する艦船模型なども交えてご紹介できるかも。

もちろん本稿でとりあげた艦船模型以外のことでも、大歓迎です。

お気軽にお問い合わせ、修正情報、追加情報などお知らせください。

 

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