相州の、ほぼ週刊、1:1250 Scale 艦船模型ブログ

1:1250スケールの艦船模型コレクションをご紹介。実在艦から未成艦、架空艦まで、系統的な紹介を目指します。

現用艦船シリーズ:第二次世界大戦後のアメリカ海軍の駆逐艦

前回では「旧ソ連ロシア海軍第二次世界大戦後の駆逐艦」の系譜をご紹介しました。そして次回はこの流れで「同海軍のフリゲート艦の開発系譜を」と予告していたのですが、手元に届く目算だったモデルがまだ届いていません。今すでに「大阪」には届いているようですので、今週末か週明けには入手できるかと思います。であれば、少し予定を変更して、現用艦船繋がりで、目をアメリカ海運に向けてみようかという訳で、「第二次世界大戦後のアメリカ海軍の駆逐艦の系譜」をご紹介します。(まあ、本稿ではよくあることです)

 

アメリカ海軍の駆逐艦

筆者は米海軍の駆逐艦発達史について、数回に分けて特集する計画をかなり前から持っています。実はすでに下書きのある艦級もあり、この機に投稿をしようかとも考えたのですが、少し筆者の中で関心が現用艦船に向かっていることもあり、まずはその終章となるべき「現用艦(と言っても第二次世界大戦以降の設計なのですが)」から始めようと考えています。

とは言え少しだけその特徴に触れておくと、米海軍における駆逐艦開発の大きな特徴として、その量産性があると考えています。

他の列強と同様に米海軍も20世紀初頭から駆逐艦という艦種(水雷艇を駆逐する軍艦=水雷艇駆逐艦)の開発に着手します。試行錯誤の時期を経て、1914年のパナマ運河開通を機に、大西洋・太平洋の二つの大洋を睨む大海軍の建設が始まる訳ですが、この時、第一期の決定版として「平甲板型」と言われる一連の駆逐艦を量産します。

「コールドウェル級」「ウィックス級」「クレムゾン級」という艦級群がこれで、いずれも1100トン級の船体に4インチ単装砲4基、3インチ高角砲1−2門、3連装魚雷発射管4基、爆雷投射軌条2基を標準装備とし、36ノットの高速を発揮することができました。「平甲板型」の名が示すように凌波性にすぐれた艦型を持ち、3艦級あわせて273隻が1917年から1921年の間に就役しています。この凄まじい量産性とバランスの取れた兵装から、駆逐艦本来の主力艦wp中心とした艦隊護衛以外の多くの任務への汎用性が高く評価されました。第二次世界大戦期には駆逐艦不足に悩む英国に50隻余りが貸与され、すでに老齢艦でありながら船団護衛に活躍したりしています。

 

この大量の平甲板型駆逐艦保有の煽りで、その後、米国の駆逐艦建造は13年間休止する訳ですが、再開された新駆逐艦群は両用砲の標準装備とこの運用に関連する射撃システムの開発など、新基軸が満載でした。これらにまつわる一定期間の試行錯誤期を経て、ヨーロッパでの第二次世界大戦の開戦も背景として1940年から第二期の量産駆逐艦の時代を迎えます。

1600トン級の「ベンソン級」「リバモア級」、これに続く2000トン級の「フレッチャー級」「アレン・M・サムナー級」「ギアリング級」がこれで、あわせて446隻が建造されました。艦隊駆逐艦の決定版ともいうべき2000トン級だけでも350隻という驚くべき数が、1940年から1946年にかけて就役しています。(この辺り、各艦級についてはいずれじっくりとご紹介する予定です)

 

とはいえこれからの艦級に関連するので少しだけご紹介

ギアリング級駆逐艦(就役期間:1945−1987 同型艦94隻)

ja.wikipedia.org

f:id:fw688i:20230625130941p:image

(上の写真は「ギアリング級駆逐艦の概観:94mm in 1:1250 by Neptun)

この第二量産期の最後の艦級「ギアリング級」は「フレッチャー級」系駆逐艦の最終発展形と言える艦級で、艦隊に帯同する際に不足が顕著となった航続力が改善された艦級でした。第二次世界大戦終結で152隻の建造計画は94隻で終了しましたが、大半が大戦終結後の就役で、大戦終結後も各種の改装を受け1970年代まで艦隊に留まっていました。

 

ミサイル駆逐艦「ジャイアット」:米海軍初の艦対空誘導ミサイル駆逐艦(DDG)

 ja.wikipedia.org

f:id:fw688i:20230625131133p:image

(上の写真は米海軍初のミサイル駆逐艦(DDG)に改装された「ギアリング級駆逐艦3番艦「ジャイアット」の概観:by Hansaに武装を少し手を入れています)

同艦は「ギアリング級」3番艦で、第二次世界大戦終結間際の1945年6月に就役しました。1956年計画で対空ミサイル駆逐艦に改造が決定し、テリア・ミサイル搭載の米海軍初のミサイル駆逐艦となりました。

ja.wikipedia.org

f:id:fw688i:20230625131344p:image

(上の写真は「ジャイアット」の主要兵装の配置:艦中央のMk 33はシールドなしの方が良かったかも。艦尾にはテリア・システムのRIM-2連装ミサイルランチャーが搭載されました(写真下段))

 

「ミッチャー級」嚮導駆逐艦(就役期間:1953−1978:同型艦4隻)

ja.wikipedia.org

f:id:fw688i:20230625131640p:image

(上の写真は「ミッチャー級」駆逐艦の概観:120mm in 1:1250 by Trident: 鋭く切り出された艦首などは非常にいいんじゃないでしょうか?Mk 33のみ手持ちのパーツに変更しています)

同級は対空・対潜能力の強化を目的に米海軍が設計した艦級で、自艦の対空兵装の管制だけでなく、艦載戦闘機の管制もその任務として想定されたため「嚮導駆逐艦」(DL)に分類されました。

3600トンの、駆逐艦としては破格に大きな船体を持ち、36.5ノットの高速を発揮することができました。

対空用兵装としては新開発の54口径Mk 42 5インチ両用単装砲2基、と50口径Mk 33 76mm連装速射砲を主兵装とし、対潜用にはMk 108対潜ロケット砲と対潜誘導魚雷発射管、爆雷投射軌条を搭載していました。

f:id:fw688i:20230625131700p:image

(上の写真は「ミッチャー級」の主要兵装配置:(上段)艦首部のMk 42 5インチ両用砲とMk 33 連装速射砲そして筆者の大好きなMk 108対潜ロケットランチャー(下段)艦尾部のMk 108、Mk 33とMk 42、さらに爆雷投射軌条)

各兵装の解説を簡単に。

ja.wikipedia.org

本砲は毎分40発という高い射撃速度を誇り、23000メートルに達する射程距離を有していました。

ja.wikipedia.org

本砲は半自動式砲で、ラピッドファイアと呼称され、毎分45発(砲身あたり)の射撃速度を持つ優れた砲でした。

Mk 42とMk 33の組み合わせで、強力な防空圏を構成する事ができました。

ja.wikipedia.org

Mk.108対潜ロケット砲は、ロケット弾を目標近辺に投射し、搭載する磁気信管で目標を感知させ炸裂させるもので、250−800メートルの射程を持ち、毎分12発投射することができたました。

(余談ですが筆者はこの対潜ロケットが大好きです。というのも小学生の頃の愛読書、小沢さとる先生の名作「サブマリン707」に登場していまして、なんと未来的な(SFなんて言葉知らなかったからね)すごい兵器なんだろう、というのが原体験なのです。興味のある方は是非ご一読を)f:id:fw688i:20190921205626j:plain

 

DDGへの改装

同級のうち2隻(「ミッチャー」「ジョン・S・マッケイン」)は1963年にタータ・システムを搭載してミサイル駆逐艦(DDG)に改装されています。

(上掲の写真は現在、筆者がEbayで入札中の「ミッチャー」のDDG形態のモデル by Sextant: 写真で見る限りでは、武装等は手持ちのものに変更したくなりそうですが。まあ、それも落札してから、ですね。艦首形状ももう少しなんとかならんかなあ)

ja.wikipedia.org

 

FRAM改装

DDGに改装されなかった2隻は、FRAM改装されています。内容はMk 108対潜ロケット砲(大好きなのに!)を廃止し、艦後部にDash2機搭載に対応する運用施設を追加しています。

f:id:fw688i:20230625131951p:image

(上の写真はFRAM改装後の「ミッチャー級」駆逐艦の概観:by Triden:下の写真はFRAM改装後の主要兵装:(上段)艦首部の76mm連装速射砲は開発の遅れていたMk 26 70口径連装速射砲に改められています。(下段)艦後部にはMk 108とMk 33を撤去し、Dash運用用の発着甲板と整備用ハンガーが設けられています。対潜誘導短魚雷発射管がDashハンガーの前方に設置されました)

f:id:fw688i:20230625132010p:image

ja.wikipedia.org

Dashは昨今の無人ドローンのご先祖のような兵器で、対潜魚雷を糖鎖した小型無人ヘリを無線操縦で潜水艦の潜む海域に飛ばし、そこから魚雷を投下し攻撃するシステムで、ヘリ搭載の無理な小型艦でも運用できるという利点がありました。

 

「フォレスト・シャーマン級」駆逐艦(就役期間:1955−1988:同型艦18隻)

ja.wikipedia.orgf:id:fw688i:20230625135728p:image

(上の写真は「フォレスト・シャーマン級」駆逐艦の概観:99mm in 1:1250 by おそらくWiking: 筆者のコレクションとしては珍しく(ほとんど唯一の)Wiking製です。非常に丹精でバランスの取れたモデルだと思います。これくらいの水準でモデルが揃えtられていれば、筆者のWikingへの評価ももう少し高まるのに)

同級は前出の「ミッチャー級」の縮小型というべき汎用駆逐艦の艦級です。

前述の第二次世界大戦期での駆逐艦量産から、大戦後に米海軍が初めて設計した艦隊駆逐艦で、艦砲と魚雷を主兵装とした最後の駆逐艦の艦級となりました。

2700トン級の船体を持ち34ノットの速力を発揮することができました。

兵装は「ミッチャー級」に倣い、54口径Mk 42 5インチ両用単装砲3基、と50口径Mk 33 76mm連装速射砲を主対空砲兵装として搭載し、対潜兵装としてはヘッジホッグと爆雷投射軌条、対潜誘導魚雷の発射にも対応した連装魚雷発射管2基を持っていました。

(上の写真は「フォレスト・シャーマン級」の主要兵装配置:(上段)艦首部のMk 42とMk 33、その両脇にヘッジホッグが見えています。(中段)煙突直後に連装魚雷発射管(対戦誘導魚雷の発射にも対応していました)(下段)艦尾部のMk 33とMk 42 2基、さらに爆雷投射軌条)

 

その後の改装ヴァリエーション

1960年代には4隻がターター・システムを搭載したミサイル駆逐艦(DDG)に、8隻が対潜ミサイル「アスロック」を搭載した対潜強化型に、それぞれ改装を受けました。

ja.wikipedia.org

アスロックは対潜誘導魚雷をミサイルの先端に弾頭として搭載したもので、発射後は、事前に入力された飛翔距離で弾頭(魚雷)が切り離され、パラシュートにより軟着水した魚雷が捜索パターンで目標を探知し撃破する、というものです。着水後の魚雷による目標補足能力の活用から、従来の対潜ロケットとは次元の異なる長射程での攻撃が可能となりました。当初は8連装の専用ランチャーから発射されることが主流でしたが、現在でもVLSからの発射も含め、広く使用されています。(射程:800-9100m)

 

「チャールズ ・F・アダムズ級」ミサイル駆逐艦(就役期間:1960−1993:同型艦23隻)

ja.wikipedia.org

f:id:fw688i:20230625132913p:image

(上の写真は「チャールズ・F・アダムズ級」ミサイル駆逐艦(後期型)の概観:105mm in 1:1250 by Hansa)

同級は米海軍が設計当初からミサイル駆逐艦として設計した最初の艦級です。

船体の基本設計は前級「フォレスト・シャーマン級」のものを継承し、これに主兵装として艦隊防空ミサイル。システムであるターターを搭載して、それまでの対空砲による艦隊防空に比べ格段の防空圏の広さと迎撃の精度を確保しています。

同システム等の搭載により艦型は「フォレスト・シャーマン級」よりも少し大きな3300トン級となり32.5ノットの速力を有していました。

この防空ミサイルシステムの他に、「フォレスト・シャーマン級」と同様のMk 42  5インチ両用単装砲2基を装備し、さらにアスロックと対潜誘導魚雷発射管を搭載し、強力な対潜能力も併せて保有していました。

f:id:fw688i:20230625132937p:image

(上の写真は「チャールズ・F・アダムズ級」の主要兵装配置:(上段)艦首部のMk 42と艦中央部のアスロック・ランチャー、(下段)艦尾部のMk 42と対空ミサイル用のMk 13  GMSL:下の写真では前期型に装備された連装のMk 11  GMSL(上段)と後期型のMk 13 GMSL:当初は連装型のMk 11を装備していましたが、装填速度が遅い等の課題から、後期型では 単装のMk 13に変更されました)

f:id:fw688i:20230625133002p:image

コンパクトな艦型にバランスの取れた強力な対空・対潜能力を備えた艦として評価が高く、オーストラリア、ドイツからも発注がありました(「パース級」「リュっチャンス級」)。

さらに同級の退役後、4隻がギリシア海軍で再就役しています。

 

一方で、同級のコンパクトさは、その後の兵装の更新への対応には向かず、CIWSや対艦ミサイルの装備は見送らざるを得ず、米海軍では1993年までに全ての艦が退役せざるを得ませんでした。

 

スプルーアンス級ミサイル駆逐艦(就役期間:1975−2005:同型艦31隻)

ja.wikipedia.org

(「スプルーアンス級駆逐艦原型の概観:138mm in 1:1250 by Hobby Boss)

前述のように前級「チャールズ・F・アダムズ級」では今後の並走更新に対応するには、ある程度の余裕を持った艦型を有する必要性が浮き彫りとなりました。この件は1970年代から検討されており、今後想定される数次の兵器システム等の更新に耐えられるよう余裕のある大型駆逐艦の設計の着手しました。それが本級です。

そのため、その船体は、駆逐艦の艦種でありながら、それまでの4000トン級から、一気に8000トン級へと大型化しています。

機関には、加速性に優れたガス・タービンが採用され32ノットの速力を発揮することができました。

そもそもは空母戦闘群の護衛を主任務と想定した対潜艦として就役したため、原型の就役時のの兵装は2基の5インチ速射砲(Mk 45)とアスロック8連装ランチャー1基、三連装短魚雷発射管2基、対潜ヘリ2機という、8000トンを超える船体の割には極めてシンプルなものでした。

(同級とその派生形、さらに初のイージスシステム搭載巡洋艦となった「タイコンデロガ級」まで、本稿では、既に下記の回でまとめています(2021年7月25日投稿)。「スプルーアンス級」については、是非、そちらをお読みください)

fw688i.hatenablog.com

 

アーレイ・バーク級」ミサイル駆逐艦(就役期間:1991−就役中:同型艦90隻以上となる予定)

ja.wikipedia.org

f:id:fw688i:20230625133442p:image

(「アーレイ・バーク級」イージス駆逐艦の概観(写真はフライトIIA):125mm in 1:1250 by DeskTop Fleet=幕之内弁当三次元造形)

同級は多数の目標を同時に迎撃できるイージスシステムを搭載した駆逐艦の艦級です。

同級の設計については1970年代後半から既に議論は始まっていました。米海軍は当時すでに「スプルーアンス級駆逐艦をベースに、これにイージスシステムを搭載した「タイコンデロガ級」イージスシステムミサイル巡洋艦を建造中でしたが、多方面に展開する米海軍の空母機動部隊とそれに対して増大する対艦ミサイルの脅威を考慮すると、さらに多くのイージスシステム搭載艦が必要であり、一方で「タイコンデロガ級」の建造費は莫大なもので、これに対し何らかの手を打つ必要がありました。端的に言うと、「タイコンデロガ級」の2/3程度の建造費でのイージス艦が求められていたわけです。

アーレイ・バーク級」のフライトIでは、「タイコンデロガ級」イージス巡洋艦の仕様からイージス機能と搭載ミサイル数の縮小、ヘリ搭載機能の撤廃などが実行されましたが、結局、8400トン級の「スプルーアンス級」を上回る大型艦となってしまい、建造費に関する課題は解消されませんでした。さらにフライトII AではVLSのセル数が増やされ(90セルから96セル)、ヘリ2機の搭載能力が付与されるなど、運用側面からの要求に対応する形での改良型の建造が進んでいます。フライトIIIについてはフライトIIAの改良型となる予定ですが、ミサイル搭載数のさらなる増加要求等に対しては既に限界を迎えており、同級はフライトIIIを最終形態とすることになると思われます。

現在、最も就役数の多いフライトIIAの主要兵装を見ると、Mk 41  VLS 96セル、Mk 45  5インチ単装砲、CIWS2基、3連装短魚雷発射管2基(Mk 32)、Mk 32 25mm機関砲2基などとなっています。

f:id:fw688i:20230625133459p:image

(上の写真は「アーレイ・バーク級」フライトIIAの主要兵装配置:(上段)艦首部のMk 45とMk 41VLS(32セル)、さらにCIWS (下段)CIWS、Mk 41VLS(64セル)とヘリ運用用のハンガーおよび発着甲板)

主要兵装については以下で。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

 ja.wikipedia.org

 

「ズムウォルト級」ミサイル駆逐艦(就役期間:2016−就役中:同型艦3隻

ja.wikipedia.org

f:id:fw688i:20230625140137p:image

(「ズムウォルト級」ミサイル駆逐艦の概観:149mm in 1:1250 by ???:VLSは艦首とヘリ発着甲板両脇のゴールド部分に4セル単位で各舷20基づつ搭載されています。主砲は通常は砲塔内に収容されていますが、写真は射撃体制で砲身が立ち上がり露出した状態です(おそらく))

同級は米海軍が対地上攻撃を主目的として開発を進めてきた艦級です。(筆者にとっては結構謎の多い艦級で、正直言って、モデルを見ていても兵装配置など、はっきりしません)

これらの任務は空母機動部隊から発進する航空機により行われてきましたが、巡航ミサイル等の発達により、これを水上艦からの打撃力で代替しようとするものでした。

できるだけ陸地に接近するためにステルス性を重視した特異な艦型となっています。

搭載する兵装は、紆余曲折があったようですが最終的には80セル(4セル単位で各舷20基搭載)のVLSに個艦防御用の短艦対空ミサイル(SAM)と巡航ミサイルを搭載し、長射程での射撃が可能な155mm単装砲2基を主要兵装とし、近接戦闘用に30m機関砲2基も搭載しています。ヘリ2機の搭載能力がありますが、ヘリ2機、もしくはヘリ1機と無人ヘリ3機の組み合わせでの運用が検討されているようです。

ja.wikipedia.org

推進システムは初めて統合電機推進が採用され30.3ノットの速力を発揮することが可能です。この推進システムの採用には維持コストの低減、水中騒音の抑制などと共に、将来搭載が検討されているレールガンに対する大電力供給への準備段階と言われています。

同級は計画当初では同級は30隻程度の建造が予定されていましたが、コスト等の理由で技術実証艦として3隻の建造にとどまることが決定されています。

f:id:fw688i:20230625140644p:image

(上の写真は「ズムウォルト級」駆逐艦3隻の揃い踏み:「ズムウォルト」「マイケル・モンスーア」「リンドン・B・ジョンソン」の順:実はこの3隻は冒頭のモデルとは異なり1:1250スケールのペーパーモデルです。艦番号も艦名も印刷されています。あれ、「ズムウォルト」のヘリハンガーのシャッター、開いてますね)

 

ということで、第二次世界大戦以降に設計された米海軍の駆逐艦の系譜を見てきましたが、さすがに第一次世界大戦第二次世界大戦の両大戦期のような凄まじい数の量産は見られませんが、それぞれの艦級の同型艦の数の多さには、改めて驚かされました。特に「スプルーアンス級」(31隻)や「アーレイ・バーク級」(計画では90隻)などの大型艦ですら、これだけの数を建造してしまうとは・・・。これらを運用する人材の数をも考慮すると、その生産性もさることながら、人材育成や組織運営の底力も目を見張らざるを得ません。

今回はここまで。

 

次回はおそらく調達中のモデルも手元に届いていることでしょうから、ロシア海軍フリゲートの系譜などのご紹介など、いかがでしょうか?

もし、「こんな企画できるか?」のようなアイディアがあれば、是非、お知らせください。

 

模型に関するご質問等は、いつでも大歓迎です。

特に「if艦」のアイディアなど、大歓迎です。作れるかどうかは保証しませんが。併せて「if艦」については、皆さんのストーリー案などお聞かせいただくと、もしかすると関連する艦船模型なども交えてご紹介できるかも。

もちろん本稿でとりあげた艦船模型以外のことでも、大歓迎です。

お気軽にお問い合わせ、修正情報、追加情報などお知らせください。

 

ブログランキングに参加しました。クリック していただけると励みになります。

 


艦船ランキング