相州の、ほぼ週刊、1:1250 Scale 艦船模型ブログ

1:1250スケールの艦船模型コレクションをご紹介。実在艦から未成艦、架空艦まで、系統的な紹介を目指します。

アメリカ海軍の駆逐艦(その2):艦隊駆逐艦の第一期決定版 平甲板型

今回は「米海軍駆逐艦開発小史」の2回目。

本稿の前回では、米海軍の駆逐艦黎明期から航洋型駆逐艦の開発期まで、その初期を見てきましたが、第一次世界大戦を経て、米海軍は英海軍に匹敵する、あるいは凌駕する規模の大海軍へと成長を遂げてゆきます。

この間に、その成立期には水雷艇から主力感を守るための専任艦として設計されながらも、その優れた汎用性から、駆逐艦は海軍の任務全般を担うべく発展し、従って数を揃えること「量産性」が、各国海軍の大きな命題ともなってきた訳です。

米海軍はこの「量産性」に対し、今回ご紹介する艦級群で、他国とは次元の異なった回答を示すことになります。

 

艦隊駆逐艦の第一期決定版:平甲板型

前回少し触れたように、米海軍における駆逐艦の歴史は浅く、比較的早い時期から他の列強が模索した近接海域での活動ではなく航洋型のせ駆逐艦設計を主軸に置いてきました。したがって諸列強が駆逐艦黎明期に設計したタートルバック(亀甲型)艦首を持った艦は数隻が建造されたに過ぎず、外洋での活動を想定した船首楼型の船体を持つ駆逐艦が、その主流として次々に建造されました。

地勢的に大西洋・太平洋の大洋を越えて活動を想定する必要のある米海軍は、他の列強よりも各艦艇の凌波性に対する感度が高く、駆逐艦においてもやがて全通型の上甲板を持つ「平甲板型」という形式に辿り着きます。

この形式の採用によって、艦首から艦尾まで高い乾舷による凌波性を得ることができ、かつ強力な機関を搭載するための艦内容積ももたらされ、かつ造作が簡易になり、このことは量産性へも繋がってゆくのです。

 

「コールドウェル級」駆逐艦(就役期間:1917年-1945年:同型艦6隻)

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(「コールドウェル級」駆逐艦の概観:76mm in 1:1250 by Navis)

同級は「平甲板」形式の船体を持つ最初の艦級です。

いわば「平甲板」型のプロトタイプ的な位置付けで、前述の繰り返しになりますが、艦首から艦尾まで高い乾舷を確保することで凌波性を向上させ航洋性に優れた設計となりました。艦型を単純化することにより建造が簡素化され、量産性にも高い適性を持つこととなりました。

搭載機関との関連から3本煙突艦と4本煙突艦がそれぞれ3隻づつ建造されました。

併せて艦内容積も大きくなり、搭載機関の選択に余裕が生まれ、同級では重油専焼型のギアード・タービンという点では共通ながらいくつかのヴァリエーションでの試行が行われました。

船体の大きさは前級同様1000トン級で、30ノットの速力を発揮する設計でした。

搭載兵装は従来の米海軍駆逐艦のものを踏襲し、4インチ単装砲4基、37mm高角機関砲2基、21インチ三連装魚雷発射管4基を装備していました。f:id:fw688i:20240224171156p:image

(「コールドウェル級」の兵装配置のアップ:艦首・艦尾と煙突間の両舷に配置された4インチ単装主砲と両舷に2区づつ配置された三連装魚雷発射管:平甲板型駆逐艦の基本兵装配置となります)

後に対潜兵装として爆雷投射軌条2基と爆雷投射機が追加搭載されました。

 

第一次世界大戦での戦没艦はなく、第二次世界大戦では米国参戦前に英国との間で交わされたレンドリース法によって3隻が英海軍に船団の護衛駆逐艦長として貸与され、2隻は米国の参戦前に退役、1隻は高速輸送艦に改造され1946年まで在籍していました。

 

「ウィックス級」駆逐艦(就役期間:1918年-1946年:同型艦111隻)

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(駆逐艦「シューレイ」:ウィックス級 by Navis モデル未保有:写真は例によってsammelhafen.deより拝借しています)

同級は前述の「コールドウェル級」の設計を元に、艦隊の高速化に対応すべく高速化を盛り込んだ艦級です。基本的な兵装、船体の形状等はほぼ前級を踏襲しましたが、当時推進されていたダニエルズ計画では、建造予定の「レキシントン級巡洋戦艦、「オマハ級」軽巡洋艦等との大道を想定して、機関出力を前級の約30%増として35ノットの速力を発揮する高速駆逐艦として建造されました。

平甲板型の量産適性はいかんなく発揮され、1916年度計画で50隻が、1917年の米国の第一次世界大戦参戦に伴い1917年度計画で61隻が追加され、1916年から1921年の間に、実に111隻が建造されました。建造には3つの海軍工廠と4社の民間造船所が動員されました。大戦への参戦により、短期間に大量に建造する必要があったため、搭載機関は造船所の選択に委ねられ、主機方式は多種に渡る結果となりました。

 

建造は急がれたものの第一次世界大戦に戦力として参加できたものは数隻で、大半が大戦後の就役となりました。同級と次のご紹介する「クリムゾン級」が大量に大戦後に就役したことと、世界不況もあり米海軍の駆逐艦建造はその後十数年に渡り行われませんでした。

1931年度計画で新造駆逐艦の建造が再開されると、同級は二線級の戦力と見做され、32隻が退役、ヨーロッパでの第二次世界大戦の勃発により27隻がレンドリース法により英国に貸与され「タウン級駆逐艦として船団護衛に従事することになります。他に6隻が高速輸送艦に、18隻が敷設駆逐艦(系敷設艦)に、9隻が掃海駆逐艦にそれぞれ転籍し、のちには数隻がソ連海軍に貸与されました。残りの艦は魚雷発射管や4インチ平射砲(主砲)を撤去して、両用砲、対空機関砲、対潜装備を充実させ、船団護衛艦に改造されています。

 

同級の改装例のモデル

船団護衛艦への改装「ブレッキンリッジ」

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(船団護衛艦への改装を受けた「ブレッキンリッジ」by Neptun :魚雷発射管を2基おろし、主砲は2基を残し対空機銃を多数追加しています(下の写真で兵装の各部を拡大))f:id:fw688i:20240224171524p:image

 

掃海駆逐艦への改装「ランバートン」

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(掃海駆逐艦への改装を受けた「ランバートン」by Neptun :雷装は全廃され、主砲も両用砲に換装されています。艦尾部に掃海装備を設置、掃海任務や標的曳航任務、対戦警戒任務等につきました。下の写真では、主要兵装等を拡大。特に艦尾形状に注目?)

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敷設駆逐艦への改装「トレーシー」

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(敷設駆逐艦への改装を受けた「トレーシー」by Neptun :雷装は全廃され、主砲も両用砲に換装されています。艦尾部を機雷敷設に適した形状に整形、敷設任務や対潜警戒任務等につきました。下の写真では、主要兵装等を拡大。特に艦尾形状に注目?)

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模型的な視点での苦言を少し:

前出の掃海駆逐艦との比較を見ると、やや手抜き感があるような気がします。Neptunモデルでも、このレベルの大きさになるとこういう事があるのかな。ちょっと残念かも。この辺り、今回投稿の後半でArgonautモデルをご紹介しています。両社の気持ちの入り方が違うような。

 

米海軍に在籍した艦は、8隻が第二次世界大戦で戦没し、生き残った艦のほぼ全てが大戦終結時前後に退役しています。

 

「クリムゾン級」駆逐艦(就役期間:1919年-1946年:同型艦156隻)

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(「クリムゾン級」駆逐艦の概観:77mm in 1:1250 by Navis)

同級は「ウィックス級」の課題であった航続距離に改善を加えた平甲板型の最後の艦級です。前級に準じた船体の両舷に燃料タンクが追加され、航続距離が延伸されました。兵装は前級「ウィックス級」に準じ、4インチ単装砲4基と三連装魚雷発射管4基は継承されましたが、対空砲は3インチ単装高角砲1基とされました。対潜任務に重点を置いて、爆雷投射軌条2基のほか、最初から爆雷投射機も装備していました。f:id:fw688i:20240224172523p:image

(「クリムゾン級」の兵装配置のアップ:平甲板型駆逐艦の基本兵装配置に準じています。艦首・艦尾と煙突間の両舷に配置された4インチ単装主砲と両舷に2区づつ配置された三連装魚雷発射管。さらに同級では艦尾に爆雷投射軌条と爆雷投射機が装備されていました:下のArgonautモデル(筆者は未保有ですが)その辺りも再現されています)

1917年度、1918年度計画で161隻の建造が計画され、実際には156隻が完成されました。第一次世界大戦への参戦に伴い量産されましたが、全て大戦終結後に就役し、大戦には間に合いませんでした。

前述のように大量に建造された平甲板型はその後の駆逐艦の新造開始を約10年に渡って遅延させる結果となり、その間に、1922年の遭難事故で7隻が、さらに2隻が衝突事故等で失われました。また、戦時の量産にはやはり無理があったようで、特にヤーロー缶を装備した艦では性能の劣化が早く、57隻が1930年頃に早期退役しました。

1931年度計画で駆逐艦の建造が再開した時期には平甲板型は旧式化しており既に二線級戦力と言わざるを得ませんでしたが、第二次世界大戦の勃発時には未だ77隻が海軍に在籍していました。そのうち20隻がレンドリース法で深刻な駆逐艦不足に喘いでいた英国に貸与され、残りの艦は対戦装備と対空兵装を強化した近代化改装を施されるか、敷設駆逐艦(軽敷設艦)、掃海駆逐艦、高速輸送艦等に改造されました。

大西洋に配備された艦は、第二次世界大戦開戦に伴い、米国が参戦する以前の中立期から米国沿岸に跳梁するドイツ潜水艦と対峙し、一方、太平洋に配備された艦は、太平洋戦争の開戦後、日本海軍との戦闘に投入され、全部で20隻の戦没艦を出しています。

 

同級の改装例のモデル

船団護衛艦への改装「オバートン」

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(船団護衛艦への改装を受けた「オバートン」by Argonaut :魚雷発射管を2基おろし、主砲は両用砲へ換装、対潜兵装(爆雷投射機)や対空火器を強化しています。Argonautモデルでは、爆雷投射機まで再現されています(下の写真下段))

小型水上機母艦への改装「ウイリアムソン」

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(小型水上機母艦への改装を受けた「ウイリアムソン」by Neptun :雷装は全廃され、ボイラー室を12機程度までの搭乗員を収容できる休養施設と燃料補給関連の施設に変更しています。4インチ主砲は2基が残されていますが、2基は撤去され対空機銃に換装されています(下の写真上段)。爆雷投下軌条と爆雷庫は撤去され、水上機海上整備するためのボートの搭載と運用の施設が追加されました(下の写真下段))f:id:fw688i:20240224173223p:image

 

大戦を生き残った艦は、1946年までに全て退役しています。

 

付録1:第二次世界大戦期の「平甲板型駆逐艦の改装ヴァリエーション:「艦隊のワークホース」の意味が染みるように理解できるかも

上記でいくつかご紹介していますが、第二次世界大戦期には、「平甲板型駆逐艦は、いくつかの用途への改装が見られました。筆者は全てのモデルを保有しているわけではないので、ここでその一覧をしておきたいと考えています。一部上述とも被る部分があるかと思いますが、ご容赦を。

Argonaut製モデルのヴァリエーションからのご紹介

今回ご紹介するのは、全てArgonaut製のモデルです。さらにいうと上述内で少しNeptunモデルについて「苦言」を呈した理由も、少しご理解いただけるかと。Argonautのモデルは、凄いなあ、と改めて実感しました(ご紹介している写真は例によってsammelhafen.deより拝借しています)。

 

駆逐艦籍のまま護衛任務への適応を高めた近代化改装:「タルボット」(ウィックス級)「オバートン」(クリムゾン級)

以下の2隻は船団護衛等の任務への適性を高める改装を受けた一例です。

主砲・魚雷発射管の搭載数を減じ、両用砲や対空砲への換装、対空火器類や対潜装備(爆雷投射機)の追加が行われました。

(近代改装後の「タルボット」:ウィックス級 by Argonaut)

(近代改装後の「オバートン」:クリムゾン級 by Argonaut)

 

高速輸送艦(APD)への改装(マンリー級32隻):「ケーン」(クリムゾン級)

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(高速輸送艦改装後「ケーン」:クリムゾン級 by Argonaut)

海兵隊を急速展開することを目的とし、缶室の一部を150名程度の上陸部隊を収容できる兵員施設に置換し、上陸用舟艇4隻を搭載できるように魚雷発射管・対潜装備等を撤去していました。砲兵装も3インチ療養単装砲に置き換えられ、対空機銃が増強されています。

 

掃海駆逐艦(DMS)への改装(18隻):「ベイカー」(クリムゾン級)「トレバー」(クリムゾン級)

以下の2隻は高速掃海艦(掃海駆逐艦)への改装例です。雷装は全て撤去し、艦尾に掃海具やその運用甲板などを設置しています。

(掃海駆逐艦改装後の「ベイカー」:クリムゾン級 by Argonaut)

(掃海駆逐艦改装後の「トレバー」:クリムゾン級 by Argonaut)

 

機雷敷設艦(軽敷設艦)への改装:「プレブル」(クリムゾン級)

雷装。主砲塔を撤去し、機雷敷設に合わせて艦尾形状の修正が施され、機雷格納場所の確保と機雷敷設軌条の設置、両用砲装備と対空火器増強によるある程度の敵前敷設能力を持つような改装を受けています。

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敷設艦改造後の「プレブル」:クリムゾン級 by Argonaut)

 

小型水上機母艦への改装:「クリムゾン」(クリムゾン級)

水上機母艦と言っても水上機を揚収して補修する等の任務よりは、燃料・弾薬の補給、乗員の休養等を主任務と想定している改装のように思えます。

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水上機母艦改装後の「クリムゾン」;クリムゾン級 by Argonaut)

 

付録2-1:英国に渡った平甲板型駆逐艦タウン級

今回も各級のご紹介でも触れていますが、英国の第二次世界大戦参戦で、英海軍は深刻な駆逐艦不足に直面します。再生ドイツ海軍がUボートによる通商破壊戦略を対英戦略の柱とした事からも、通商路防衛にはその護衛にあたる小型艦が欠かせず、保有する艦隊駆逐艦だけでは賄生きれない状況でした。

当時、米国は対戦には参戦して居らず中立の立場でしたが、英国との間でレンドリース法を成立させ、50隻の旧式駆逐艦が英海軍に譲渡されました。譲渡された駆逐艦は全て「平甲板型駆逐艦で、「コールドウェル級」3隻、「ウィックス級」27隻、「クリムゾン級」20隻という内訳でした。 

これらの艦はそれぞれに兵装・機関等に改装を施され、主として船団護衛に投入されました。英国への譲渡時期には既に旧式艦で、決して乗員等の評価は高くありませんでしたが、それでも通商路防衛の要として大きな役割を果たしました。10隻が戦没しています。

今回、改めて「平甲板型」について調べるうちに、相当数の未保有モデルがあることに改めて気付かされましたので、その整理も兼ねて、以下にご紹介しておきたいと思います。

タウン級駆逐艦のArgonaut製モデルのヴァリエーションから

これまで本稿では何度かご紹介してきていますが、筆者のコレクションの柱となっている製作者の一つがArgonautです。特に英国艦に造詣が深く、筆者のWW2期のモデルの第一優先銘柄であるNeptun製品に全く見劣りのしないディテイルが再現されています。その解釈も両者が微妙に異なる場合があり、それもコレクションの大きな楽しみとなっていました。しかし大変残念なことにオーナーが数年前に亡くなられ、新瑞モデルはおそらく製造されないことになりそうです。従って、現在、入手可能な物は、Ebay等に出品される中古品が主流で(まれに新品もありますが)、しかも希少性が高く、元々、その高品質から高値での取引が多かったのが、さらに高騰傾向が顕著に表れてきています。なかなか筆者などの素人には入手が難しい、そいういう状況が続いており、これが解消される見込みは全くないと言っていいと考えています。

ちょっと前置きが長くなりましたが、そういう状況のArgonautレーベルではありますが、以下のモデルのヴァリエーションから、「タウン級駆逐艦の装備の多様さが伝わればと思います。
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上掲の写真を上からご紹介してゆきましょう。

HMSリンカーン」:旧米海軍「ヤーネル」(ウィックス級):魚雷発射管は2基に減じていますが、比較的元の「ウィックス級」の原型に近い改装状況です。それでも艦尾部に爆雷投射機を追加装備したりしています。大戦終結前にさらにソ連海軍に譲渡されています。

HMS「ウエルズ」:旧米海軍「ティルマン」(ウィックス級):魚雷発射管は1基のみとし対潜装備と対空装備が強化されています。

HMCS「アナポリス」:旧米夏季軍「マッケンジー」(ウィックス級):カナダ海軍へ譲渡された一隻です。魚雷発射管を1基のみに減じ、対潜・対空装備を充実させています。

HMS「リーズ」:旧米海軍「コナー」(コードウェル級):平甲板型としては最も古い「コールドウェル級」の一隻です。雷装は全て撤去され、主砲も全て両用砲に換装されるなど、規模としては最も大きな改装を受けています。

 

付録2-2:HMS「キャンベルタウン」(Argoモデル)

HMS「キャンベルタウン」:旧米海軍「ブキャナン」(ウィックス級)はレンドリース法で譲渡された「タウン級駆逐艦の中で、最も有名なふめのうちの一隻と言って良いでしょう。

同艦は1940年の譲渡直後から他の「タウン級駆逐艦同様、船団護衛任務に就いていましたが、1942年に「サン=ナゼール強襲作戦:チャリオット作戦」に投入されることが決定されました。この作戦はドイツ戦艦「ティルピッツ」の大西洋進出を阻止する事を目的として、サン=ナゼール港にある大西洋沿岸で唯一の「ティルピッツ」を収容できる大型乾ドックの破壊を目指した計画でした。

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襲撃部隊は特殊コマンド部隊(約350名)と「キャンベルタウン」を含む小型の高速艇数隻で編成される海軍部隊(約270名)で、「キャンベルタウン」はドックに突入し自爆によってドックを使用不能する役割を負っていました。このため軽量化と必要な装甲・武装の装備等の改造が行われ、艦容は最終的には下の写真のようになりました。
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作戦は、「キャンベルタウン」の突入と自爆によりドックはほぼ完全に破壊され、戦艦「ティルピッツ」の大西洋進出阻止という目的の遂行には成功しましたが、実施部隊の脱出には失敗し、多くの戦死者と捕虜を出してしまいました。

 

というわけで今回はこの辺りで。

既述のように米海軍は大量に保有している「平甲板型駆逐艦と大戦後の不況に影響もあって、このあと十数年間、新たな駆逐艦の建造に着手しませんでした。

次回はその空白期間を経て1931年度計画から建造を再開した艦隊駆逐艦の艦級のご紹介を。ボリュームによっては前編・後編に分けてのご紹介になるかもしれません。

 

もし、「こんな企画できるか?」のようなアイディアがあれば、是非、お知らせください。

 

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