今回、本稿では英海軍の駆逐艦開発小史の3回目として、これまで「駆逐艦の黎明期:水雷艇駆逐艦としての艦種の誕生」「航洋駆逐艦への発展期:量産型汎用艦種としての駆逐艦の発展」をご紹介してきましたが、今回は第一次世界大戦の勃発という事態に際しての英海軍の動きをご紹介します。
今回ご紹介するのは戦時に際しドイツ帝国海軍の高速駆逐艦・大型水雷艇群に対抗するために量産された「M級」「R級」「S級」と、第一次世界大戦の開戦に伴い英海軍が半ば強制的に購入し自国海軍に組み入れた他国海軍向けに建造していたいくつかの艦級、さらに量産された高速駆逐艦を率いる嚮導駆逐艦の艦級をご紹介します。
高速駆逐艦の誕生
第一次世界大戦が勃発すると、英海軍は駆逐艦の大量建造に入ります。折からライバルのドイツ帝国海軍は両海軍の主戦場である北海での活動を想定し、大型で高性能の駆逐艦・水雷艇を建造しつつあり、従来の英海軍が大量に揃えてきた近海行動用の警備艦艇としての駆逐艦はもとより、北海での行動を想定し設計されてきた航洋型駆逐艦の艦級では、必ずしも見劣りはせずとも、圧倒できる状況ではなくなることが想定されました。そこで、特にこれらに対抗する目的から、それまでの航洋型駆逐艦よりも、より高速の駆逐艦群が生み出されることになります。
さらに、この時期は本稿前回でご紹介した「航洋型駆逐艦の模索期」から「完成形の実戦配備:実戦参加」の時期とも言え、この「航洋型駆逐艦の模索期」から継続した艦艇開発の特徴として海軍本部(アドミラルティ)の設計による基本形の他に、民間造船所の技術・設計能力を積極的に取り込むべく発注された「特型」というヴァリエーションが多出する時期でもありました。つまり筆者の大好きな「枝分かれ」要素がふんだんにあり、しかもそれらが模型的な視点でいうと「模索期」においては「比較的顕著な艦型の差異」に現れていました。しかしこの大戦期に入ると、筆者的には少々残念なことに、あるいは模型コレクションの入手・整理の視点からいうと「ホッとする」と、やや複雑な思いではあるのですが、技術の洗練につれて、「艦型」における差異は小さくなってゆくのです(「差異が小さい」=モデルが作られなくなる、ということです。筆者のお財布的には、ちょっと一安心、そういう意味です)。
と、いつもながら、前置きが長くなりましたが今回の時期に英海軍が建造した艦級を、今回の紹介順も踏まえて、先に整理しておきましょう。
「M級」:「M級」の基本型(アドミラルティ=海軍本部型)に加えて以下の特型3形式「ホーソンM級」特型、「ヤーロウM級」特型、「ソーニクロフトM級」特型 同型、準同型艦含め103隻
「R級」:「R級」の基本型(アドミラルティ型)に加えて「ヤーロー後期M級」特型、「ソーニクロフトR級」特型、「改R級(アドミラルティ型)」同型、準同型艦含め62隻
輸出向け駆逐艦の取得
トルコ海軍からの発注駆逐艦=「タリスマン級」4隻
チリ海軍からの発注駆逐艦=「フォークナー級前期型・後期型」4隻
「S級」:「S級」の基本型(アドミラルティ型)に加えて「ヤーローS級」特型、「ソーニクロフトS級」特型 同型、準同型艦含め67隻
さらに高速化する駆逐艦の小艦隊(戦隊)旗艦の任務にあたるために建造された嚮導駆逐艦の艦級
(第一次世界大戦期の英海軍の駆逐艦としては他に「V/W級」があるのですが、こちらはヴァリエーション等の含め、次回でご紹介します)
高速駆逐艦の第一陣
M級駆逐艦(初代)(就役期間:1915-1923 同型艦:準同型艦103隻)
(「アドミラルティM級」の概観:66mm in 1:1250 by Navis)
「M級」駆逐艦(初代)は、第一次世界大戦の勃発直前に建造が開始された駆逐艦の艦級で、上記の北海を巡る英独の駆逐艦の性能向上競争での優位を目指し、特に速力の向上に重点が置かれた設計でした。その結果、それまでの英海軍の駆逐艦の速力が27ノットから31ノットの速力であったのに対し、34ノットの速力を有する高速艦が生まれました。
同級は以下のサブ・クラスを含んでいます。
アドミラリティM級:85隻
ホーソンM級:2隻
ヤーローM級:10隻
ソーニクロフトM級:6隻
建造時期によって、あるいはサブ・クラスによって少し異なるのですが、概ね900トンから1000トン級の船体に、4インチ単装砲3基、53.3センチ連装魚雷発射管2基を搭載しています。また同級は初めて設計段階から高角機関砲を装備に組み入れた艦級で、当初は37mmポムポム砲、後には40mmポムポム砲を搭載していました。
(直上の写真は「アドミラルティM級」の武装配置:連装魚雷発射管の間に対空機関砲座が設定されています)
問題の速力は「アドミラルティM級」で34ノット、「ホーソン M級」「ヤーローM級」「ソーニクロフトM級」が標準的に35ノットでした。
「M級」の戦時急造計画
さて「M級」の概略を見ると同級の建造数がそれ以前の艦級と比べて格段に多いことがわかると思います。これは同級の建造着手後に第一次世界大戦が勃発したことにより、戦時急計画が発動され、それによって同級は海軍本部設計案(「アドミラルティM級」ですね)において5回の戦時急増が行われたことによるものでした。
この影響で、同級は第一次世界大戦前に建造された艦と、大戦勃発後に建造された艦で少し外観に差異が生じています。以下はそのお話を。
まあ、細かい話です。でも、モデラー・コレクターという人種は、こういう話が大好き、ですよね。
スペック的には、戦時急造艦では戦前タイプでは搭載されていた巡航タービンの搭載が省略されています。
砲の搭載形式も改められたようです。この辺りは今回の3Dモデルではよくわかりませんが、Navisのモデルでは2番・3番砲が砲台座に搭載されており、前期型ではこれが船体に直接搭載されていた、という表現がされていますので、このあたりが異なるのかもしれません。
外観的に最も顕著な差が見られるのは煙突の高さが異なる所で、大戦前に建造されたタイプは煙突が短く、大戦中に建造されたタイプは煙突が長くなっています(表現的には一般的な高さになった、ということのようですが)。
その他、モデルでは探照灯が強化され(?)設置位置がブリッジから独立した探照灯台に移動しています。
アドミラルティM級:戦前タイプ(6隻)
(「アドミラルティM級」大戦前建造タイプ)
煙突が短く、探照灯がブリッジに設置されています。
アドミラルティM級:戦時急造タイプ(第一次急造計画:16隻、第二次:9隻、第三次:22隻、第四次:16隻、第五次:16隻 計79隻)
(「アドミラルティM級」開戦後建造タイプ)
煙突の長さがスタンダードになり、探照灯位置が艦尾部の探照灯台上に移されています。探照灯もやや大型に?
この情報に照らすと、前出のNavisモデルは大戦中のモデルであることがわかります。さらに細かいことを言うと、マストがやや後傾しているように見えますので、Navis製モデルは第四次戦時急造計画以降のものかと思われます。
(下の写真は戦前型と戦時急造型の最大の差異である煙突の高さを比較したもの:上段の戦前型の方が煙突が低いことがわかります
サブ・クラスの名前の見方(前回もご案内しています)
以降、サブ・クラス(準同型艦)は多出しますので、ここで少しこの艦級名の見方を整理しておきましょう。
「アドミラル ティ」型はその名の通り「海軍本部=The Admirality」の設計を採用したサブ・クラスの艦級名で、この艦級の設計の基本形となると考えていただいていいと思います。建造される隻数も、準同型艦内では最も多くなっています。
それ以外のサブ・クラスは「海軍本部=アドミラルティ」型の設計をベースとして、民間造船所に設計委託された「特別発注型」であることを意味しています。
ホーソン M級=ホーソン・レスリー社の設計案採用型、ヤーローM級=ヤーロー社の設計案採用型、ソーニクロフトM級=ソーニクロフト社の設計案採用型 をそれぞれ意味している、と読んでいただければ。
(66mm in 1:1250 by WTJ)
「ホーソンM級」は高速を発揮するために缶数を1基多く搭載したため唯一4本煙突となりました。ちなみに英海軍が建造した最後の4本煙突駆逐艦となりました。
(66mm in 1:1250 by WTJ)
「ヤーローM級」は軽量化と縦横比の増大(船幅に対し船長を長く取る)により高速化を狙い、二本煙突のスマートな艦型をしていました。39ノットの高速を記録した艦も建造されています。
(66mm in 1:1250 by WTJ)
「ソーニクロフトM級」はやや高い乾舷を有していました。37ノットの高速を記録した艦もあったようです。
M級駆逐艦は、冒頭でご紹介したようにサブ・クラスも含め102隻が建造され12隻が戦没、もしくは戦争中に事故で失われましたが、残りのほとんどが第一次世界大戦終結後、1920年代に売却されています。
(ちなみに、第二次世界大戦に日本海軍が投入した艦隊駆逐艦(一等駆逐艦)の総数が、開戦後に完成したものなど全て合わせても、手元の粗々の計算で167隻ですので、英海軍がいかに大量の駆逐艦を整備しようとしたか・・・)
(M級駆逐艦のサブクラス一覧:手前からアドミラルティ型、ホーソン特型、ヤーロー特型、ソーニクロフト特型の順)
オール・ギアードタービンの採用
R級駆逐艦(初代)(就役期間:1913-1947 同型艦:準同型艦62隻)
(「アドミラルティR級」の概観:69mm in 1:1250 by Hai)
「R級」駆逐艦は初の量産型のオール・ギアードタービンの搭載艦で、2軸推進を採用し、以降の駆逐艦の機関・推進機の原型となった艦級です。
基本設計は「M級」に準じており、1000トン級の船体に、前級と同様4インチ単装砲3基、40mm対空機関砲(ポムポム砲)1基、53.3cm連装魚雷発射管2基を搭載していました。速力はオール・ギアードタービンの採用で36ノットを発揮することができました。
このため「アドミラルティR級」の外観は、「アドミラルティM級」に酷似していました。
以下のサブ・クラスを含んでいます。
ソーニクロフトR級:5隻
ヤーロー後期M級:7隻(同サブ・クラスはオール・ギアードタービンではなく、従来の直結タービンを搭載していたため、M級の名称を冠していました)
それぞれのサブ・クラスの特徴を以下にまとめておきます。
「ソーニクロフトR級」は排水量をやや小さくした設計で、前期型で37ノット、後期型で40ノットを超える速力を記録しました。
(モデルは見当たらず、外観は直上の「アドミラルティR級」(上掲)に類似しているようです)
「ヤーロー後期M級」はオール・ギアードタービンではなく、従来の直結タービンを搭載していたため、「M級」の名称を冠していました。従来型の機関ながらヤーロー社の設計の特徴である縦横比の大きな船体(つまり細長い)を持ち「R級」と同様の速力を有していました。外観は「ヤーローM級」同様、2本煙突でした。
(モデルは見当たらず、外観は「ヤーローM級」特型に類似。ということで、下の写真は「ヤーローM級」特型)
「アドミラルティ改R級」はその名の通り特型ではなく「海軍本部」の設計した改良型です。荒天時での航行性の確保に向けて、船首楼を長くした船体設計となり、併せて2本煙突となりました。
(「アドミラルティ改R級」の概観:68mm in 1:1250 by Navis: 延長された船首楼が特徴ですね)
(「アドミラルティ改R級」の武装配置:基本的な配置は「M級」と変わりません)
(「アドミラルティR級」(上段)と「アドミラルティ改R級」の対比。「アドミラルティR級」は英海軍最後の3本煙突駆逐艦となりました)
同級は準同型艦、改型含め62隻が建造され、9隻が戦没、もしくは事故で失われ、残りのほとんどは1920年台後半に売却されていますが、「アドミラルティR級」の「スケイト」のみ、第二次世界大戦に参加しています。
他国海軍向け駆逐艦の取得
第一次世界大戦開戦以降、英海軍は他国海軍から民間造船所が受注していた輸出向け駆逐艦の3艦級を自国海軍の補強のために半ば強制的に購入し、自国海軍に編入しています。
トルコ海軍からの取得駆逐艦=タリスマン級(就役期間:1916-1921 同型艦:4隻)
(「タリスマン級」の概観:85mm in 1:1250 by WTJ)
特型ヴァリエーションで何度か登場しているホーソン・レスリー社がオスマン・トルコ海軍から受注していた艦級を、英海軍が取得したものです。しかしオスマン・トルコ側には発注記録がなく、かつ当時のオスマン・トルコが親ドイツ帝国色が強かったことから、発注経緯が疑問視されているようです。
同時期のアドミラルティM級駆逐艦よりもやや大きく(1000トン級)、速力はやや低速ながら(32ノット)兵装が強力で4インチ単装砲をM級の3基に対し5基搭載していました。
(直下の写真は「タリスマン級」の兵装配置。艦首部の主砲は並行配置されていました)
1隻が戦没しましたが、戦後、オスマン・トルコ帝国の解体とともに、後継のトルコ共和国に引き渡されることはありませんでした。
ギリシア海軍からの取得駆逐艦=メディア級(就役期間:1915-1921 同型艦:4隻)
(「メディア級」の概観:78mm in 1:1250 by WTJ)
同級はジョン・ブラウン社とフェアフィールド社がギリシャ海軍から受注し建造中だった駆逐艦を英海軍が取得したものです。アドミラルティM級に準じた性能でしたが、やや、速力は抑えめでした。大戦中に1隻が悪天候で失われ、3隻は戦後ギリシア海軍に引き渡されることなくスクラップになりました。
チリ海軍からの取得駆逐艦=フォークナー級前期型・後期型(就役期間:1914-1920 同型艦:4隻)
「フォークナー級」前期型
(「フォークナー級」前期型の概観:78mm in 1:1250 by WTJ:直下の写真は前期型の特徴的な主砲配置。同級の4.7インチ主砲は、艦首部と艦尾部は並列配置、艦橋脇に1基づつ配置されていました)
「フォークナー級」後期型
(「フォークナー級」後期型の概観:78mm in 1:1250 by Navis:直下の写真は後期型の特徴的な主砲配置。後期型の4.7インチ主砲は、艦首部と艦尾部、いずれも三角形配置されていました)
同級はホワイト社がチリ海軍から受注していた6隻の大型駆逐艦のうち4隻を英海軍が取得したものです。
当時の英海軍の標準的な駆逐艦に比較して二回りほど大きな船体を持ち(1700トン級)、4インチ単装砲6基という極めて強力な砲兵装を備えていましたが、英海軍では取得後、主砲を4.7インチ単装砲に置き換え、火力を更に防護巡洋艦並みに強化しました。速力は31ノットとやや控えめでした。
4.7インチ砲の配置の差異から、前期型と後期型に分かれています。
取得後、英海軍では同級を嚮導駆逐艦として運用していました。1隻が戦没しましたが、大戦後、生き残った3隻はチリ海軍に引き渡されました。
2本煙突駆逐艦時代の到来
S級駆逐艦(初代)(就役期間:1918-1947 同型艦:準同型艦67隻)
(「アドミラルティS級」の概観:67mm in 1:1250 by Navis)
「S級」駆逐艦は艦数の急速な整備という要求に応えるために、「アドミラルティ改R級」(2本煙突)をベースに量産された艦級です。艦首形状をシアとフレアを強めたものとして乾舷をより高くし凌波性を高めています。1000トン級の船体を有し、兵装は基本従来艦級のものを継承していましたが、従来の標準装備である53.3cm連装魚雷発射管2基に加え、45cm単装魚雷発射管を艦橋両側に装備していました。
(「アドミラルティS級」の武装配置:基本的な配置は「改R級」と変わりませんが、「S級」の場合は、艦橋脇に45cm単装魚雷発射管を両舷に1基づつ設置していました。艦尾の探照灯台が2番連装発射管上に装備されているのは、実際にはどうなっていたんでしょうか?図面で見てもそうなので、発射管の回転軸上に探照灯台があったのかな?)
第一次世界大戦終結までに20隻が就役し、47隻が大戦後に就役しました。大半が1930年代に売却されていますが、11隻が第二次世界大戦時に参加、7隻が生き残りました。
以下のサブ・クラスが含まれています。
アドミラルティS級:55隻
ヤーローS級:7隻
ソーニクロフトS級:5隻
サブ・クラスのそれぞれの特徴を少し。
「ヤーローS級」はヤーロー社の設計の特徴である縦横比の大きな船体を持ち、機関はヤーロー社の拘りともいうべき直結タービンを搭載していました。36ノット内外の速力を発揮。外観的にはやや低いシルエットだったようです。
(モデルが見当たりません)
「ソーニクロフトS級」の最大の外観的な特徴は1番主砲を台座の上に装備したことと、艦橋を後ろにずらせたことでしょう。37ノットから38ノットの速力を発揮しました。
(モデルが見当たりません)
嚮導駆逐艦の開発
英海軍では長年、駆逐艦で構成される水雷戦隊の旗艦任務に偵察巡洋艦を当てていましたが、駆逐艦の高速化に伴い、これに同伴できる嚮導駆逐艦を建造しました。
本稿前回で紹介した「スウィフト」はその先駆けとも言える高速駆逐艦で、やがて嚮導駆逐艦任務への改装が行われ、同艦での知見を得て以降の艦級は建造されました。
「マークスマン級」(就役期間:1915-1936 同型艦:7隻)
(「マークスマン級」の概観:79mm in 1:1250 by WTJ)
1600トン級の大きな船体を持ち4インチ単装砲4基、53センチ連装魚雷発射管2基を備え、34ノットの速力を発揮することができました。
(下の写真は「マークスマン級」の主要兵装配置の拡大:艦橋前に配置された4インチ砲’(上段)、中央部には4インチ砲2基が設置され(中段)、艦尾に向けて魚雷発射管と4インチ砲が配置されてます)
嚮導駆逐艦の艦名
英海軍は基本的に性能を同じくする各駆逐艦の艦級ごとに水雷戦隊を組織しており、同級の各艦の艦名には、その率いる水雷戦隊の艦級と同じ頭文字の艦名が与えられました。
ちょっとわかりにくいですね。つまり「マークスマン:Marksman 」はM級駆逐艦で構成される戦隊の旗艦任務につく。同様に「ライトフット:Lightfoot」はL級駆逐艦の戦隊の指揮をとる、という感じです。こういう情報は、英海軍ならではで、大好きですが、そんなにうまく対応しているのかは、未検証です。
「アンザック級」(就役期間:1916-1931 同型艦:6隻)
(「アンザック級」の概観:79mm in 1:1250 by Navis)
「マークスマン級」で課題とされた横揺れ対策として、乾舷を増大することにより凌波性を改善した船体を持っています。「後期マークスマン級」と呼ばれることもあったようです。
艦首方向への火力の増強が求められたところから、艦首に主砲が背負い式で配置されました。背景には機関部のコンパクト化の成功があり、これにより艦橋を後方に移動させることができました。
(上の写真は「アンザック級」の主要兵装配置の拡大:背負い式に配置された艦首部の4インチ砲’(上段)、中央部には4インチ砲と対空火器が(中段)、艦尾に向けて魚雷発射管と対空火器、4インチ砲が配置されてます)
という事で今回はここまでなのですが、上述のように、どうらや全てのサブクラスにモデルが見つかる訳ではないようです。気長に探してはゆきますが、どこまで網羅出来るかどうか。
まあ根気よく、続けてゆきますので、どうか気長にお付き合いください。
次回は、この続きで「V/W級」駆逐艦とそのヴァリエーション、および同級の嚮導駆逐艦(戦隊旗艦)のご紹介をと考えています。
もし、「こんな企画できるか?」のようなアイディアがあれば、是非、お知らせください。
模型に関するご質問等は、いつでも大歓迎です。
特に「if艦」のアイディアなど、大歓迎です。作れるかどうかは保証しませんが。併せて「if艦」については、皆さんのストーリー案などお聞かせいただくと、もしかすると関連する艦船模型なども交えてご紹介できるかも。
もちろん本稿でとりあげた艦船模型以外のことでも、大歓迎です。
お気軽にお問い合わせ、修正情報、追加情報などお知らせください。
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