相州の、1:1250スケール艦船模型ブログ 主力艦の変遷を追って

1:1250スケールの艦船模型コレクションをご紹介。実在艦から未成艦、架空艦まで、系統的な紹介を目指します。

3Dプリンティングモデル 雑感(その3:たかつき級護衛艦の製作・架空艦への派生)「スカイウォーカーの夜明け」ブリーフコメント付き

今回は3Dプリンティングモデルの雑感の3回目。 

前々回、本稿では3Dプリンティングモデルの2種類の素材例として、Amature Wargame Figures製の海上自衛隊「たかつき」級護衛艦を紹介しました。

下の写真は、Amature Wargame Figures製の海上自衛隊「たかつき」級護衛艦のモデルを、White Natural Versataile Plastic :WNV(奥)と Smooth Fine Detail Plastic :SFD(手前)の二種類の素材で出力してもらった例です。

White Natural Versataile Plastic:WNVで出力した例

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Smooth Fine Detail Plastic:SFDで出力した例

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取り上げた二つの素材、White Natural Versataile Plastic:WNVと Smooth Fine Detail Plastic:SFDの仕上がりの優劣については、「雑感のその2」で中国艦を例としてご説明しました。

 

その中で、仕上がり以外の素材選びのポイントとして、加工素材としての適性を合わせてご紹介しました。

(「たかつき」級護衛艦のモデルストックは、すでに「たかつき」級の護衛艦の模型はHai社製のものがありましたので、いずれは加工して架空艦を作成する際の素材として入手したものです。その際には切ったり、削ったりが必要になるのですが、加工の種類によっては、White Natural Versataile Plasticの方が粘性が強く、切断等の作業には適性が高いかもしれません。一方で、Smooth Fine Detail Plasticは、硬度が高く、研磨等の作業には適性が高いかもしれません。)

なんて書いちゃったものだから、気になって、結局、前々回以降、チマチマと工作して、とりあえずストックしていた4隻(実際にはFRAM改装後のモデルとして、1隻は製作済みだったので残りの3隻)を仕上げちゃった、と言うのが、今回のお題です。

 

それぞれのモデルはそれぞれこちら(↓)でお求めになれます。 

www.shapeways.com

Takatsuki-class destroyer, 1/1250 (PCPXYBRAY) by Nomadier

www.shapeways.com

Takatsuki-class destroyer (1985), 1/1250 (ABVAWV8VA) by Nomadier

 

たかつき級護衛艦については、すでに本稿でご紹介済みですので、気になる方はそちらを読んでみてください。

fw688i.hatenablog.com

一応、さらっと要点のみ再録しておきます。

DDA たかつき級護衛艦(1967- 同型艦 4隻)

ja.wikipedia.org

Takatsuki-class destroyer - Wikipedia

第2次防衛力整備計画で、前出の「やまぐも級」護衛艦で既述の通り、「やまぐも級」とのハイ・ロー・ミックス構成の構想の下、有力な対空・対潜戦闘能力を持つ多目的護衛艦(DDA)として4隻が建造された。

(106mm in 1:1250  Hai製モデルをベースに主砲塔のみSNAFU store製のWeapopn setに換装)

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船型は海自標準となってきた感のある遮浪甲板型を採用し、主機には蒸気タービンを搭載し、32ノットの速力を得た。 

Mk42 54口径5インチ単装速射砲2基で広範囲の対空戦闘力を保持し、加えてボフォース対戦ロケットランチャーとアスロック、対戦短魚雷、さらにはDASH無人対潜攻撃ヘリコプター搭載、と非常に充実した対戦戦闘能力を誇る有力な護衛艦であった。

 

FRAM改装

上述のように、本級は非常に有力な戦力であったが、ミサイル化の流れの中で装備には陳腐化が目立つようになった。一方で、急速な新戦力整備にも限界があるため、FRAM(艦隊再建近代化計画)の名の下に、同級の「たかつき」「きくづき」に対して大規模な改装が行われ、当時新鋭のはつゆき級と同等の戦力化が目論まれた。具体的な内容としては、艦尾部の5インチ砲、これも艦尾部にスペースを取っていたDASH関連装備を撤去し、短SAM(シースパロー)、ハープーン艦対艦ミサイル、20mmCIWS、および種々の電子装備の換装、追加などが行われ、8年程度の艦齢延長を目指した。

(直下はFRAM改装後のたかつき級。Amature Wargame Figuresの3Dモデルをベースに、武装をSNAFU store製のWeapopn setから転用)

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(FRAM改装前後のたかつき級を比較。奥がFRAM改装後。改装前のたかつき級は艦尾部に大きなDASH運用スペースが取られている事がよくわかる)

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と言うことで、上記の写真ではHai社製のダイキャストモデルと、FRAM改装後のモデルとしてSFD素材の3Dプリンティングモデルを登場させていたために、手元には竣工時のモデル2つ(WNV素材とSFD素材:下の写真)と、FRAM改装後のWNV素材モデル(さらにその下の写真)の3隻が手元にはあり、さて、これをどんな風に仕上げて行こうか、と言うわけです。

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「たかつき」級護衛艦は全部で4隻建造されており、一番艦から順に「たかつき」「きくづき」「もちづき」「ながつき」と命名されています。そのうち建造年次の古い「たかつき」「きくづき」は、後にFRAM改装を受けて艦齢延長が図られます。

 

と言うことで、まずはFRAM改装後のモデルをもう一隻

少しディテイルアップを図るために、WNV素材モデルのいくつかのパーツを切断。艦前部から順に、主砲塔、アスロックランチャー、前部マスト、CIWS、シースパロー発射機、これらを一旦切断し、Ftoys製の現用艦船コレクションから、各パーツを転用し、ペタペタと貼っていきます。

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こう言う比較的大掛かりなパーツの撤去と置き換えには、粘性の強いWNVは安心して切断などできるので、適性が高いかもしれません。この後、サッと下地塗装をして、仕上げ塗装を行います。

 

竣工時の状態のモデル(FRAM改装を受けない状態)をもう一隻。

下の写真は、上述のFRAM改装モデルと同じように、WNV素材のモデルから主要兵装のパーツ(主砲塔2基とアスロックランチャー)と、マスト上部等をFtoys製のパーツに置き換えた後、さっと下地処理を済ませた状態。艦中央に白いパーツが見えるのは、短魚雷発射管をロッドで作成したものです。
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こうして、「たかつき」級護衛艦の勢揃い。f:id:fw688i:20191222153217j:image

写真上部:FRAM改装後の「たかつき」級護衛艦(奥:たかつき・注!!!本来は「たかつき」はFRAM改装後もCIWSは未装備だったのですが、ここでは一応装備したことにしてあります。手前:きくづき)写真下部:就役時の「たかつき」級護衛艦(奥:もちづき、手前:ながつき)

 

架空艦の製作へ

さて、SFD素材の竣工時モデルがもう1隻残ったけど、どうしよう?

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そうだ、そもそも、このモデルストックは「いずれは加工して架空艦を作成する際の素材として入手したものです」と書いてたんじゃないか。

 

と言うことで、ちょっと頭の中をゴソゴソ。

そう言えば、海上自衛隊初のDDG「あまつかぜ」の就役が 1965年。第二世代DDGの「たちかぜ」級の就役が1976年。この間、「あまつかぜ」は唯一のDDGであったわけで、ターター・システムの複数艦での運用データを得るためにも、この空白を埋めるために、1967年から就役の始まった「たかつき」級の1隻が早々にDDGへ改装・転用された、と言うカバーストーリーがなんとなくいい感じなのでは?

 

DDG「もちづき」の制作

こうして、DDG「もちづき」の誕生です。

SFD素材の竣工時モデルのいくつかのパーツを撤去。撤去部分は、艦首から前部主砲、アスロック・ランチャー、前部マスト上部、後部煙突上部、後部上部構造物、後部主砲。

換装、もしくは追加したパーツ:前部主砲(Ftoys)、アスロック・ランチャー(Ftoiys)、前部マスト上部(Ftoiys:「しらね」前部マストを転用)、短魚雷発射管(ロッドより製作)、ハープーン・ランチャーを追加(Ftoys)、後部煙突上部(Ftoiys:「しらね」後部煙突上部を転用)、ボートを両舷に追加(Ftoys)、イルミネーター2基を追加(Ftoys「しまかぜ」より転用)、Mk13対空ミサイル・ランチャーを追加(Ftoys「しまかぜ」より転用)、CIWSを追加(Ftoys)

下の写真は、上記の作業後、下地処理を経てざっと塗装をしてみたものです。艦中央部の白いパーツは、ロッドで製作した短魚雷発射管です。

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少し制作の裏話を。

当初、艦後部のイルミネーターの後方に2番主砲を残していたのですが、Mk13ミサイル発射機とCIWSをその後ろに追加すると、2基のイルミネーターの配置に余裕がなく、併せてあまりにも艦後部が荷重になるように思われ、2番主砲の設置を断念しました。

その上で、少しイルミネーターの間隔に余裕を持たせ、Mk13対空ミサイル発射機をDASH無人対潜攻撃ヘリコプター格納庫上に設置、DASHの運用甲板であった後甲板にCIWSを設置、と言う配置にしました。CIWSの射界を広く持たせるためにはMk13とCIWSの配置を逆に、とも考えたのですが、Mk13の下に収納されるミサイル弾庫を考慮すると、この順序が良いのではないかと言う結論です。なんとなく、DASHの格納庫をそのままに、と言う状況も活かせたような気もしています。

直下の写真:DDG改装後の「もちづき」

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直下の写真:僚艦「あまつかぜ」と共に。

上記のカバーストーリーでは、DDG「もちづき」は「あまつかぜ」と組んで活躍することになります。

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直下の写真:そしてやがては第二世代DDGの「たちかぜ」級と共に行動する機会もあるかもしれませんね。

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さて、どちらのクラスと護衛隊を組んでも、いくつもカバーストーリーが書けそうな・・・。

 

と言うことで今日はここまで。

次回はもう少し3Dプリンティングモデルの続きをご紹介する予定です。

 

ところで、スターウォーズ ースカイウォーカーの夜明け」、観てきました。

www.youtube.com

もう一度、或いは、もう数度観ないとなんとも言えませんが、まあ、一回ではすっきりと腹落ちしなかった、と言うことですかね。

つまり両膝を叩いて「良かった。お勧めです」とはならなかった、と言うことで、昨日あたりに巷のネットに書き込まれた感想と、私の感想もほぼ同範囲、と言うことですね。

でも、まあ一度ご自身で見てみて下さい。話題(話材?)にはなること間違いなし、です、今ならね。急げ!

 

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