相州の、ほぼ週刊、1:1250 Scale 艦船模型ブログ

1:1250スケールの艦船模型コレクションをご紹介。実在艦から未成艦、架空艦まで、系統的な紹介を目指します。

架空艦「改扶桑級」戦艦近代化モデル製作の進捗と「陸奥」変体の話:ピカード ・シーズン3も始まった!

ちょっと実生活(主に本業の方)が忙しくなってきました。

来週末は本当に数年ぶりに本業の方で海外出張の予定です。

とかとか、諸々あって、あまりコレクションの方は進展がありません。と言いつつも、いくつかモデルが到着したりはしているのですが。これらの紹介を「きちんと」しようとすると、いずれもヴァリエーションのモデルだったりで、コレクション的には充実するのですが、背景の説明が大変ややこしくなるので、しばらくお預けになりそうです。

 

ということで、わずかですが進展のあった「改扶桑級」近代化モデルについて、と、実は「改扶桑級」に続いて計画のある日本海軍「八八艦隊」のモデルの全面アップデートの予告と第一弾としての戦艦「陸奥」変体モデルのご紹介を。

今回はそんなお話を短く。

 

とその前に。

ピカード•シーズン3がついに始まった!

すでにご覧になった方も多いかと思いますが、2月17日(多分、本稿の投稿日は2月19日になると思うのでつい2日前)からAmazon Primeで待望(筆者にとっては)の「スター・トレックピカード :シーズン3」が始まりました。

上掲の画像でもお分かりのように、これまでの2シーズンにも増して懐かしい顔ぶれ満載のシーズンになるようです。

***(ネタバレがあるかも。嫌な人の自己責任撤退ラインはここ:ネタバレ回避したい人は、次の青い大文字見出しに「engage!」)***

f:id:fw688i:20220409103537g:plain

Star Trek: Picard - Engage! - Episode 3 finale - YouTube

 

オーラ・ブラディ(ラリス役)の存在感

前回、ピカード ・シーズン2(2022.5.8投稿:実はこの数週間、シーズン1、シーズン2を見直していました)は、冒険を終え、シャトー・ピカード に戻ったピカードが最終シーンで 「人生には繰り返したくない瞬間と、戻りたい瞬間がる」「時間は二度目のチャンスを与えてはくれないが、人にはそれができる」(きっとシリーズを語る際には必須の名言になるでしょう)などと語り、彼の帰りを待っていたロミュラン女性のラリスと始める安らかな生活を暗示しながら終わったのですが、案の定、この安らぎは冒頭の事件で破られることになりました。どうやら二人はラリスが新しく得た仕事の関係で一緒に地球を離れる支度をしている最中だったようです。

その小さな綻びを告げる知らせから、その背景の脅威をピカード とラリスは語りあい、その直後の「なんてこと」と言うラリスの一言の重さ。ああ、この人は行ってしまうんだな、と。そしてため息のような「行ってください」。f:id:fw688i:20220305140406j:plain

「戻ってくる。二、三日だ。うん一日かも」と言うピカード に「あるいはもっとかも」と続けるラリス。なんとも言えないシーンでした。おい、必ず帰ってこいよ、と思わず呟いていました。ラリスを演じるオーラ・ブラディ、いいですねえ。

こうして新たな冒険が始まるのですが、Episord1のタイトルがNext Generationであるように、顔馴染み満載のシリーズになるようです。

シーズンタイトルがファイナルシーズンからシーズン3になっていることも、何か期待感満載です。

物語は始まったばかりですが、どうやらこのシリーズの常として、またもやピカード は艦隊から疎まれる存在として描かれています。今回も冒頭、ピカード に助けを求めるメッセージでも「艦隊は信用できない」と。まあ、そう言う設定にしないと地位を築いた老人が一人で走り回るなんて設定にはリアリティがないから、そう言うことかもしれませんが。

 

まだEpisord1なので、これが決定版かどうかわかりませんが、一応、エンドクレジットで流れた音楽を掲載しておきます。

www.youtube.com

お聞きいただければわかりますが、Next Generationの流れを汲む音楽で、これまでのPicardのテーマは全く見受けられません。これもこのシーズンの成り立ちを暗示しているのでしょうか?

 

「改扶桑級」戦艦近代化モデル、塗装工程に

ここからは本稿前回に続き、「改扶桑級」近代化モデルの制作進捗についてアップデートです。(前回投稿はこちら

fw688i.hatenablog.com

「改扶桑級」戦艦近代化改装とは

簡単におさらいしておくと、日本海軍最初のそして嘱望の超弩級戦艦でありながら、生まれながらの「欠陥戦艦」と言われていた「扶桑級」戦艦を、ワシントン軍縮条約で中止になった八八艦隊計画の補完として41センチ主砲搭載艦に改造すると言う計画が実現していたら。これによって日本海軍は41センチ級主砲装備戦艦を「長門級」と合わせ四隻保有することになるわけです。「扶桑級」の改装は主砲の換装に併せて、館内スペースを整理し機関の改装にも及びますので、機動力も「長門級」と行動を共にできるほどに改良される、と言う前提です。そしてそこで生まれた「改扶桑級」は、当然、日本海軍のある種象徴的な存在として昭和10年あたりに近代化改装されていただろうと、想像が膨らんでゆくわけです。「そうなっていたら」と言う、架空艦をさらに筆者の妄想で彩色したような、そんなモデルの制作のお話です。

 

「改扶桑級」戦艦の平賀案をもとにした図面と筆者制作のモデル

(上の写真は刊「丸」2013年8月号の掲載されている「扶桑級」改装案の図面 。平賀案を元に作成されたのものか? :下の写真は上掲の図面をもとに筆者が製作した扶桑級改装案=改扶桑級:41センチ砲搭載案の概観:165mm in 1:1250 by semi-scratchied besed on C. O. B. Constracts and Miniatures) 

 

「改扶桑級」近代化モデルの制作の進捗(前回投稿)

(「改扶桑級」近代化モデルの制作進捗:2023.2.12投稿時点:船体のフォルムを上部構造を切断し位置移動等大幅に改造し下地処理を施したものに、41センチ連装主砲塔を仮置きした状態:奥が「扶桑」、手前が「山城」三番主砲塔の向きの違いとそれに伴う前檣構造の差異をご覧ください

 

「改扶桑級」近代化モデル、塗装開始

そして現況です。塗装を試行錯誤しながら開始しました。船体と甲板、上部構造の主要部分の塗装を完了し、この後、細部のパーツを追加して塗装をすればほぼ完了です。

f:id:fw688i:20230219103114p:image

(「改扶桑級」近代化モデルのベースの塗装が完了した状態:上が「改扶桑」、下が「改山城」:前檣の構造と3番砲塔の位置と向きが大きな差異です

f:id:fw688i:20230219103118p:image

 

扶桑級」戦艦近代化改装後(実艦)の制作経過

併せて作業中の「扶桑級」(実艦)の制作も、同じように塗装工程に入っています。こちらも船体主要部と砲塔、甲板等の塗装が完了しています。

f:id:fw688i:20230219103455p:image

(「扶桑級」近代化モデル(実艦)のベースの塗装が完了した状態:上が「扶桑」、下が「山城」)

f:id:fw688i:20230219103458p:image

 

八八艦隊計画諸艦の再整備(製作)計画

実は本稿は2008年に開始した当時、元々は筆者の八八艦隊の戦艦群の一応の完成をきっかけに始まっています。

筆者のこれまでに製作してきたモデルは以下の投稿でご紹介してきています。

fw688i.hatenablog.com

 fw688i.hatenablog.co

 fw688i.hatenablog.co

 fw688i.hatenablog.com

特に直上の最後の投稿で総覧してご紹介しているように、八八艦隊計画で整備される予定だった戦艦群についてはできるだけ就役時、一次改装時(昭和初期)、最終改装時(太平洋戦争時)と段階的なモデル制作をしてきたのですが、今回、特に就役時のモデルを全面的に再製作してみよう、と言う計画を始動することにしました。できれば1ヶ月に1クラスづつ、くらいのペースで進めてゆきたなあ、と考えています。

 

第一弾:「長門級」戦艦 二番艦「陸奥」変体の制作

まずその第一弾として戦艦「陸奥」変体の政策を予定しています。ご承知のように戦艦「陸奥」はワシントン条約の火種ともなった「長門級」戦艦の二番艦ですが、その建造過程で既に41センチ連装主砲塔をもう一基増設した設計案も検討されていました。これが「陸奥」変体(「変態」じゃないですよ)と呼ばれる設計案です。

f:id:fw688i:20230219105503p:image

(「長門級」竣工時のモデル:by Hai: Hai製のモデルは前部煙突が湾曲煙突の状態を再現していますが、上掲のモデルでは前部煙突を直立のものに交換しています)

ちょうど研究中であった次級「土佐級」の設計案を知った用兵側が、前倒しで「長門級」二番艦にその構想を盛り込み41センチ主砲10門搭載艦として実現できないか、と言う構想のもとに計画が動き出しました。

舷側に傾斜装甲を用いるなどして浮いた装甲重量を追加主砲塔に当てる、と言うのが構想の根底にあったとされています。

ワシントン条約の締結時点で就役していると言う状態でなければ保有が認められず、工事を中止せねばならなかったため、結局、「陸奥」は「長門」とほぼ同設計で完成されますが、この「陸奥」変体の制作をこの一連のシリーズ・リニューアルの初手としたいと考えています。

 

既にベースとなるモデルは発注済みです。

このモデルはShapewaysに出品されていたModelFunShipyard製のモデルで、そもそも1:600や1:700スケールで出品されていたものを1:1250スケールにコンバートしてもらったものです。1:600や1:700スケールでは、いくつかのパーツに分割された組み立てモデルとして出品されていました。大変、ディテイルの整ったモデルのように見受けられ、これらのスケールでコレクションする際には(筆者には当面そうした予定はありませんが)注目です。

1:1250へのコンバートをお願いすると、「そのスケールならワンパーツの方がいいよね」とあらたにアップしてくださいました。実は分割されたパーツはパーツで使い勝手が色々とあると考えていたのですが、確かに各パーツが薄くて工作しにくいモデルになったかもしれず、この辺りを配慮していただけるのは大変ありがたかったです。

f:id:fw688i:20230219120504p:image

(Hai製の「長門級」竣工時のモデルと Model FunShipyardの「陸奥」変体のモデルの比較)

Model FunShipyardからは同じく「土佐級」「紀伊級」さらに「13号級」(八八艦隊の46センチ主砲装備の巡洋戦艦)についても同じように1:600スケールや1:700スケールでモデルを出品されていて、「土佐級」「紀伊級」については、既に1:1250スケールへ依頼したコンバートモデルをShapewaysにアップされています(感謝しかありません。「13号級」もきっとそのうちに)。

f:id:fw688i:20230218143747p:image

 

(ModelFunShipyard製の1:1250スケールの「土佐級」(上段)と「紀伊級」)

上掲の「陸奥」変体はまだShapewaysでプリントアウト中ですので、手元に入手してからの判断になりますが、41センチ連装主砲塔を現在作業中の「改扶桑級」用に入手したこちらも3D printing modelの連装主砲塔に換装する等も、制作しながら検討してゆきたいと考えています。(必要なければ、塗装のみの作業となります)

こちらも一緒に既に発注してあります。

(diStephan 3Dprint製の41センチ砲塔:現在制作中の「改扶桑級」に使用したもの。これと同じものを既にオーダーしてあります)

さらに個人的な好みで言えば、「紀伊級」などは集合煙突に変更して仕上げたい等と考えています。「土佐級」は一隻は湾曲煙突形態で仕上げたいとも。

 

と言うことで、一連の戦艦群制作に着手の準備は着々と。そして、まずは「陸奥」変体の制作から、スタートします。

 

と言うことで今回はここまで。

 

次回は一週、スキップします。

当面は「改扶桑級」近代化のモデル制作の続きと、やがては上掲の「陸奥」変体から「土佐級」「紀伊級」へと展開できればいいなあ、と考えています。

もちろん「ピカード ・シーズン3」のお話も。

もし、「こんな企画できるか?」のようなアイディアがあれば、是非、お知らせください。

 

模型に関するご質問等は、いつでも大歓迎です。

特に「if艦」のアイディアなど、大歓迎です。作れるかどうかは保証しませんが。併せて「if艦」については、皆さんのストーリー案などお聞かせいただくと、もしかすると関連する艦船模型なども交えてご紹介できるかも。

もちろん本稿でとりあげた艦船模型以外のことでも、大歓迎です。

お気軽にお問い合わせ、修正情報、追加情報などお知らせください。

 

ブログランキングに参加しました。クリック していただけると励みになります。

 

 
艦船ランキング