相州の、1:1250 Scale の艦船模型ブログ 主力艦の変遷を追って

1:1250スケールの艦船模型コレクションをご紹介。実在艦から未成艦、架空艦まで、系統的な紹介を目指します。

コレクターの日常:さらに架空艦の世界の深淵へ 日本海軍の22インチ砲搭載艦の建造進捗:H級戦艦 H-44型への対応

本稿前回では、第二次世界大戦前の再建ドイツ海軍、その再整備計画であるZ計画の「到達点」というべき13万トン超えの巨大戦艦「H級戦艦 -44型」のモデルをご紹介しました。それに刺激を受けて、これに対抗する日本海軍の22インチ主砲搭載艦の制作に着手、というお話までしていました。

今回はその進捗状況のお話を。

 

20インチ主砲搭載戦艦の設計案あれこれ

ドイツ海軍:H -44型

(「H44型」の概観:293mm in 1:1250 by Albert: 破格の大きさで、いつも筆者が使っている海面背景には収まりません。仕方なくやや味気のない背景で)

同艦は計画が残っている限りにおいてはおそらく史上最大の戦艦の設計案ではなかろうか、と結んでいました。同艦は20インチ砲を主砲とする設計で、それまでの主力艦の発展系とは異なる次元の規模を持った設計であると。

(「ビスマルク級」から「H44型」までの、いわゆるZ計画の開発系譜一覧:上の写真は、再生ドイツ海軍の「Z計画」での主力艦整備計画の総覧的なカットです。下から「ビスマルク級」(40000トン級:38センチ主砲)、「H39型」(55000トン級:40.6センチ主砲)、「H41型」(64000トン級:42センチ主砲)そして「H44型」(130000トン級:50.6センチ主砲))

 

日本海軍「A-150]計画艦

実は20インチ主砲搭載の主力艦設計、という意味では実は日本海軍の「A-150」計画艦もこれに該当します。

(日本海軍のA-150計画艦の概観:217mm in 1:1250 by semi-scratched based on Neptune)

同設計案はいわゆる「超大和級」として知られているものです。

これは「大和級」の強化型で、米海軍の18インチ砲搭載艦の計画に対応するために検討されたとされています。当初は新設計で20インチ三連装砲塔3基を搭載する計画もあったようですが、当時の日本の技術力では20インチ三連装砲塔を駆動する方法の開発に時間がかかり、これに対応する巨大艦の建造にも施設から準備せなばならないということで、「大和級」の設計をベースに「大和級」とほぼ同寸の船体に連装砲塔3基搭載し(連装砲塔であれば「大和級」の砲塔とほぼ同じ重量で駆動系も既存のものが使えたようです)防御力等を強化した80000トン級の戦艦として設計されました。

ja.wikipedia.org

(上の写真は「H44型」と「A -150計画艦」の比較:上述のように「A-150計画艦」は「大和級」の設計をベースにしているため、ほぼ「大和級」との大きさ比較でもあります。やはり「H44型」はモンスターか、という写真かと)

 

ここからは、まさに「レッドサン・ブラッククロス」の世界へ

日本海軍架空戦艦の制作に着手

という次第で20インチ主砲搭載艦の整備に着手した日本海軍ではあったのですが、しかしながら、「A-150」計画艦は「H-44型」への対抗策としては、余りにも場当たり的で力不足との感は否めず、日本海軍は本格的に「H -44型」への対応を意識した次計画を発動、という、まさに「レッドサン・ブラッククロス」の世界さながら、H44型」と同等の20インチ主砲、もしくはそれを上回る22インチ(56センチ)主砲を8門搭載し、「大和級」「A -150計画艦(超大和級)」と同等の機動性を持った120000トン級程度の巨大戦艦の建造計画始動、という「仮想戦記小説」的な筆者の妄想に至るわけです。

 

船体の準備

船体は、前回もご紹介したように、手持ちのストックの中からグンゼ産業製の1:1000「大和級」のモデルをベースにすることに。

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(上の写真はグンゼ産業製1:1000「大和」の船体をベースに手を入れたもの:三番砲塔の基部を艦尾部に追加(下段右)。一応、ベースの塗装は済ませてあります)

船体部分のベースはほぼ完成しています。あとは細部をどこまで手を入れてゆくか。

実はこのグンゼ産業製のモデル、実に精密でエッチングパーツなども付属していて、こんな筆者の刹那的な妄想に付き合わせるのは実はもったいない(申し訳ない)ようなモデルなのです。その罪悪感に気がつかないふりをして・・・。

例えば艦尾に見える航空艤装甲板の航空機の搬送用の軌条は、それだけで独立したエッチングパーツになっています。艦首の「菊の御紋」も別パーツになっているはず(未だ装着していません)。

 

主砲塔の候補モデルの到着

今週、かねてからShapewaysに依頼していた主砲塔候補の3D printing modelが2種、手元に到着しました。まさに「A-150」計画艦の主砲塔としてカタログに載っていた「20インチ連装主砲塔」(下の写真で下列に並んでおる透明な砲塔:本来はShapewaysでは1:700スケールモデル用として掲載されていたものを、1:1250スケールに縮小してプリントアウトしてもらったもの)と1:700スケールの15インチ連装主砲塔(これは1:700スケールのままプリントアウトしてもらっています)の2種です。

(写真上の1:700スケール15インチ連装砲塔の内部が黄色く見えるのは、砲身の固定や砲塔の回転軸の設置のためにエポキシパテを詰めているからです) 

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デザイン案としては「大和級」の主砲塔のデザインを継承した「20インチ連装砲塔」が洗練されているように見受けられ、こちらを採用したかったのですが、実は発注時になんとなく危惧していたのですが、「H-44型」の20インチ主砲と比べるとやや力感に劣る(特に今回は22インチ砲搭載艦としたいという構想もあり)、ということで、今回は1:700「15インチ連装主砲塔」を採択することにしました。

(下の写真は、「H-44型」の20インチ主砲塔(上下段いずれでも左側)と1:1250「20インチ連装主砲塔」(上段)、1:700「15インチ連装主砲塔」(下段:塗装後)の比較:残念ながら上段の1:1250「20インチ連装主砲塔」はやや小さい。デザインはいいんだけどねえ。1:1100くらいのスケールでも作って見てもらうべきだったかも:実は法と裏面の砲塔基部の部分にリンクがあり、これも叙情せねばならないかも。こちらは手間をかければなんとでもありそうですが)

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上部構造の選択

本稿前回では、上部構造に1:1250 Neptun製の「大和級」のものを採択するか、1:1100スケールのモデルのものを選択するか、それぞれをA案B案として掲示し、到着する砲塔の選択次第、つまりバランスが取れる方を採択したい、としていました。

上記のように主砲塔に1:700スケール15インチ連装主砲塔を採用する場合、全体のバランスが下の写真のようになります。(上段:1:1250 Neptun製の「大和級」の上部構造を転用したもの)

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前回でも、下段の1:1100上部構造を転用した場合には、やや艦橋の立ち上がりが高過ぎるかも、という懸念を記していましたが、砲塔装備状態でのバランスを見ても、今回は上段=1:1250 Neptun製の「大和級」の上部構造を転用することとします。

 

仮組み

というような次第で仮組みをしてみます。

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副砲は3連装砲塔5基を写真のような配置で。後部主砲の前部にも設置し、6基とする案も検討しましたが、やや配置が窮屈です。それに片舷12門も指向しなくても9門で十分ではないかと考え、このような配置を考えてみました。

「A-150」計画艦との比較

そして、「A-150」設計艦との比較が下の写真。「A-150]計画艦は「大和級」にほぼ準じる仕様ですので、やはりかなり大きな艦にはなりました。
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「H-44型」との比較

そして、下の写真は今回の「妄想」の発端となった「H -44型」との比較です。f:id:fw688i:20221120174038p:image

日本海軍の戦艦のある意味、到達点であった「大和級」の特長でもあった「コンパクト」にまとまった設計にあったことを思えば、「H-44型」よりも一回り大きな22インチ主砲を搭載しながらも、艦全体はコンパクトにまとめられているという特徴を再現できている、と言ってもいいかもしれません。或いはドイツ艦の上部構造の配置は大変オーソドックスで、良く言えば「手堅い」、あるいはやや冗長に過ぎるという表現の方がしっくりくるかもしれません。その辺り、海軍国と陸軍国の差が顕著に表れていると読めれば、かなり面白いなあ、などと考えています。


というような次第で、なんとか仮組みまでは漕ぎ着けました。

これから細部を仕上げてゆきます。

ということで今回はこの辺りで

 

次回は・・・。未定ですが、どこまで仕上がっているか次第で、この続きを。あるいは新着モデル、整備中のモデルなどがいくつかありますので、そのあたりで何かテーマを見つけて、と考えています。(日本海軍の機動部隊小史なども途中ですので、その辺りも気にはなっているのですが)

もし、「こんな企画できるか?」のようなアイディアがあれば、是非、お知らせください。

 

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